安田まゆみの気まぐれ日記

2012年11月28日

世代によって、「常識」が変わりますよね

総務省の家計調査(2011年)によると、世帯主が60歳以上の無職世帯の生活費は、毎月平均4.4万円の赤字。大半が貯蓄を取り崩して生活しています。

ビックリですか?ブログ用画像
あたりまえ!って思いますか?

年齢によって、リアクションは違うでしょうね。

年金の平均収入が約15.8万円、そのほかの収入が約2.3万円。
計約18.2万円の収入に対して、支出が不足してしまう家計が多いんです。

30代、40代の方からすると、親世代は年金で十分暮らせているように
思っているかもしれません。実際、相談やセミナーでそのことを話すと
ビックリされる方が多いですからね。


でも違うんです。そんなに多くの年金をもらっているわけではないんです。

なんとなく、ゆとりがあるように見えるのは、取り崩すだけの貯蓄をしてきたから。
自分たちの老後に備えつつ、マイホームも持ち、子どもを大学まで出して、さらに結婚資金を援助し、孫にお小遣いを渡せるようにと、ちゃんと準備をしてきたんです。

30代、40代の方にも「親世代を見習って、しっかり貯蓄をしてね」と言いたいところですが、正社員で定年まで勤め上げることができた親世代と、今の30代、40代の方は違います。

非正規雇用や安いお給料で働いている人が意外に多い。
働きながら、奨学金を返している20代、30代も多い。

それが現実。


最近、親の世代に、自分たちが苦労をして貯蓄してきた常識を、子どもたちに押し付ける傾向がよくみられるようになりました。
シニア世代の相談者が、口をそろえて言うのが、

子どもたちに
「貯蓄しなさい」
「保険で貯蓄を!」
「家は買っておいた方がよいのよ」
「住宅ローンは繰り上げ返済しなさい」
などなど、一生懸命にアドバイスしているのにちっとも実行してくれない

というお嘆き。

その都度、
「シニア世代の現役時代と今の若い方の暮らしぶりは大きく違います。親の常識をお子さんに対して押し付けないで」
と、お伝えしています。

この経済状況の中でも、彼らは、とってもがんばっているのですからね。

人はみな、自分たちにふさわしい暮らしかたを見つけていけばよいのです。

「保険で貯蓄」より「投資」
「家を買う」より「生涯賃貸」

と、「退職金」自体が無かったり、自分で運用したりする時代の世代には、新しいやり方があります。それに合わせて暮らしていけばよいのです。

ただし!
暮らしを、思わぬ人生の危機から守ってくれる「人生のエアバッグ」として、すぐに現金化できる、半年〜1年分の生活費に相当する貯蓄は最低でも必要です。

これは、20代〜50代の、どの世代にも言えること!

「エアバッグが装備された人生」でありますように。
応援していますよ!



  

Posted by MAYUMI YASUDA at 07:00Comments(0)TrackBack(0)

2012年11月26日

フクシマと水俣 25


23,24日と全国女性相談研究会の一員として、
フクシマの仮設住宅に被災地訪問に行ってきました。
この会は、DV被害者支援団体代表、助産師、カウンセラーなどから構成された
「女性相談」の専門グループです。

被災者の方々の辛い体験を
次の震災(起きない方が良いですが)に活かすために、

震災の日、何が起きていたのか、そこでなにを感じたのか。
今、仮設住宅で、家族の中で、地域で、何が起きているのか
のヒアリングをしています。

お聞きした内容をまとめ、現在の環境改善も含めた、災害時の支援の在り方などについて、
国や自治体への私たちの会なりの提言を作成しています。

活動目的である、非常事態の状況下で声を出しにくい女性医の声や意見を聞き
女性や子どもたちの暴力や性被害の未然に防止することにも
重点を置いています。

まだ、途中経過の段階ですが、提言を発表させていただく機会を得て
冊子なども作ってきました。
(カンパ込みでお分けしています)

来年は、もう少しディスカッションを重ねて
提言をブラッシュアップして発表会を開催しようと考えています。

私たちのヒヤリングは、
「女性限定のハンドマッサージ訪問隊」として、
手をふれあう中で、リラックスして本音を聞き出す、
というスタイルで仮設住宅の訪問を続けています。

浪江町からの依頼で、
県内に拡散している仮設住宅を訪問させていただいていますが、
浪江町の県内の30カ所全ては9月に踏破。
今回から2巡目に入ります。

昨年ヒアリングしたときには、
「皆さんに良くしてもらって、ありがたい」という言葉がよく聞かれましたが
今回の訪問では、
被災した直後のことをお話しされる方が増えてきました。

1年半経った今だからやっと話せるようになったのだと思います。

被災当時の何も知らされずに避難した戸惑い。
避難場所での困ったこと、苦しかったこと。

など、じっくりとお聞きすることができました。

具体的な内容は、会の報告をご覧いただきたいと思いますが、
自治体や国の大規模な震災への備えのお粗末さと
放射能漏れについての事実隠し、説明不足がよくわかりました。

その姿勢は、まるで、先月訪れた「水俣病資料館」で見聞きした、
水俣病についての国や県のやり方と同じ!でした。

水俣病の事件では、
国も自治体も会社のチッソも
廃液の人体に対する影響を知っていたのに、
毒を含んだ工場排水は、流れ続け、数年間も止まることはありませんでした。
そのため、水俣病事件の被害は拡大していったのです。

放射能漏れの事実を隠して避難指示を出していた、
国や東電と根っこは同じ!

50年以上たっても、国や企業の
「体面重視、命は二の次」の姿勢は変わりませんね。

出会った人たちからお聞きしたお話は、
それを強く印象づけることとなりました。



また、この原発事件は、健康や命といった体の面だけでなく
心にも大きな影響を及ぼしていることを感じます。

仮設住宅から、フルタイムで働きに出ている女性は、
仕事場で偏見の目を感じる、と、話してくれました。

仮設住宅に住んでいるわけですから、波江町の住民でありながら、
他の自治体に来て、その自治体で働いているわけです。
すると
「お金(補償金。一人10万円)をもらっているんだから、
あの人たちは、なんにもしなくても暮らしていける。
働きにこなくてもよいじゃないか」
という声が、
これ見よがしに聞こえてくる、というのです。

よそ者(浪江町の人のこと)に、地元の人の働く場を奪われては困る、
という思いが、このような言葉を発してしまうのでしょう。

言う方も言われる方も、どちらも悲しいですね。

彼女は
「あの家を帰してくれるなら、補償金なんて、いりません。返しますよ。
 ヤドカリやカタツムリになれたらと思います。
家をしょって、移動できるから。それが出来たら、どんなにいいか・・・」と。



24日、福島市にのホテルに泊まっていた私たちは、
早朝に大きな地震の揺れを感じました。

いま、また、大きな地震が来たら、あのフクシマ原発はどうなるのでしょうか?
首都圏まで被害が及ぶと聞いています。

仮設住宅の方の体験が、
「他人事」とは思えません。

小さな団体の小さな提言でもきっと役に立つことがあると信じて、
私たちのやり方で、フクシマ支援を続けていこうと思います。
(とは言っても今年の支援は今回が最後です。雪の降る間は、
物資をもっては行かれません。雪道の運転ができるメンバーがいませんのでね。
すべて参加者が持ち出しのボランティア団体ですから、
経費の嵩むこともできません。次回は年明けの雪が解けたころになります)

フクシマに継続的な支援をしている団体は少ないのだそうです。
原発問題が解決しない限り、「復興」ということにはなりませんし、
県内も複雑な事情を抱えていますので、どこをきっかけに支援をしてよいのか、
わからないのかもしれません。

小さな支援でも、良いのだと思うんですけどね。
行動あるのみ!

なにか支援をしたいと思われる方は、私たちへのカンパを!

支援物資を運んだりするためのガソリン代や
高速代に使わせていただきま〜す。
報告集もお売りしていますよ

お問い合わせは、下記アドレスまで。
joseisoudan@yahoo.co.jp

安田のブログを見たよ〜と書いてくださいね。

写真は、仮設の集会所に張られていた
「売り家」の案内です。
いわき市内の民家で530坪、1億円の評価がある家を
最低4900万円からの入札で。帰還困難者にお売りするとのことでした。
内装もきれいにリフォームされているようですし、家具もピアノもついているそうです。
「代替住宅がいつ、どこにできるか決まらない間は、
 家を買う気にはならないわねぇ」ですって。
11仮設の集会所に張られた売り家情報
  
Posted by MAYUMI YASUDA at 19:56Comments(0)TrackBack(0)

2012年11月14日

今回のボーナスは「人生のターニングポイント」になる?!

安田さんブログ121114
ちょっと大げさに聞こえるかもしれませんが、私は、今回のボーナスは「人生のターニングポイント」になると捉えています。

いつなくなってもおかしくないボーナス。
こんなに不安定なボーナスを、日々の暮らしの支えにするのは、かなりキケン!!

まあ、そういう人は、ボーナスがある今のうちに、日々の暮らしを月々のお給料の範囲内で賄える暮らし方に変え、ボーナスで貯蓄ができる人になってほしいなぁ。(^^)

貯蓄は、未来の自分への仕送りですよ〜。
(娘にもいつも言っているんですけどね)

ボーナスを手にした時に、

「ボーナス? 使い道は全部決まっていて、手元に残るのはゼロ。もらっても嬉しくないな〜」

と思う人になるか、

「使い道も決まっているけれど、貯蓄もできる。少しは自分用に使うお金も残る。嬉しいな〜♪」

と思う人になるかは、あなた次第。
これは、ボーナスを受け取る前、半年間のお金の使い方によって決まります。

月収以上の暮らしをした人のボーナスは、生活費の補てんとして、タッチ・アンド・ゴーで、消えてしまうでしょう。

今回のボーナスが、残念ながらタッチ・アンド・ゴーで消えてしまうことが決まっている人は、次のボーナスを手にする時は、貯蓄もできて、自分用に使うお金も少しは残っている人になれるように、お金の使い方を見直したいものです。


ボーナスが入ったら、ささやかでもよいので、自分のために使えるようにもしたいですね。
がんばった自分への「ご褒美」です。

ご褒美は、飲みにいくことかもしれないし、美味しいものを食べにいくことかもしれない。
前から欲しいなと思っていたものを買ってもよし。

使い方は、人それぞれで、良いのだと思いますよ。

いつも節約や貯蓄だけ、ではつまらないですから、
(私自身、「それは無理!」と、きっぱりと言えます)

自分の心が喜ぶことにも、お金を使って(予算の範囲でですよ〜)、メリハリを楽しめる人生でありたいですね。  
Posted by MAYUMI YASUDA at 07:30Comments(0)TrackBack(0)