安田まゆみの気まぐれ日記

2013年02月16日

亡き後に「見られたくないもの」5

あなたは、「誰にも見られたくないもの」を
お持ちでしょうか?

今日は、私を遺言執行人に依頼したいという方の
遺言の中身についてのご相談を承りました。

お子さんもいらっしゃらないシングルの方で、
相続人は、ご姉弟。

さほどもめる事案ではなさそうですが、
亡くなった後の生活品の処分についてのご希望があるので、
死後事務委任契約とともに、
遺言執行人が必要だとの判断です。

70歳前半のその女性は、現在1DKで、シンプルな暮らしを
楽しんでいらっしゃいます。
お気に入りの老人ホームに入るために、
いま、順番待ちをしているところです。

ご希望は、自分の死後に、
業者さんだけで遺品整理をしてほしいということです。

ご姉妹のお子さんや配偶者の方に
片づけをしてほしくない、ということなんです。

特に変わった趣味をお持ちでもありませんし、
部屋もとてもきれいにしていらっしゃいますけど
「見られたくない」のです。

それは、具体的に、見られたくない「何か」があるわけではないんです。

タンスの中や、机の中など、
あちらこちらのぞかれて、
「ああ、こんなふうなこと考えていたんだ」とか
「こんなものを大事にとっていたんだ〜」って、
興味本位で、言われたくない。
思われたくないんです。

自分の「死」を悼む気持ちよりも、
自分に対する興味本位で、片づけされるのは、「いやだ!」というわけです。

同時に、生活のほんの一部分を見て、
自分のことを評価されたくないのだと思います。

ずっとシングルでお仕事をされてきたクライアントの
お気持ちが、分かるような気がしました。

その想いにこたえたいと思います。

今日はそのお気持ちをいっぱい語っていただいて
2時間が終わりました。
まだまだ遺言の中身が固まるまでには、時間がかかりそうです。


こんなお仕事もいている安田でした。(*'-'*)


写真は、母が作ったブレスレットです。
母の場合「見られたくないもの」ではなく
自分で作った「捨てられないもの」であふれています(笑)
01母の作品



Posted by MAYUMI YASUDA at 23:20│Comments(0)TrackBack(0)相談の現場の話 | 仕事

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